グラフィックアート イノベーションの年表

ウィンザー&ニュートンは、1832 年の創業以来、画材の最先端を走り続けています。化学者と芸術家のパートナーシップに基づき、アーティストやデザイナーと協力しながら、化学の近代的な進歩を追求し続けることで、その伝統を守り続けています。ここでは、最高品質の素材を使用し、信頼性の高い配合で作られた革新的なグラフィックアート材料の年表をご紹介します。

1890年 | ドローイングインク

インクを使ったドローイングは、アーティストがアイデアを素早く書き留めるためのシンプルな方法であり、その歴史は何世紀も前に遡ります。 ウィンザー&ニュートンのドローイングインクが初めて発売された1890年代、 スケッチやデッサンに速乾性の液体絵具が必要な場合には、アーティストたちはインク壺とつけペン(ニブ)を手に取りました。 現在、ウィンザー&ニュートンのドローイングインクは、水溶性染料を優れたシェラック溶液に混ぜて作られており、26色(内黒が2色)を揃えています。

1937年 | デザイナーズ・ガッシュカラー

高顔料の不透明な水性絵具であるデザイナーズガッシュ・カラーは、デザイナーが使用する最も人気のある絵具となりました。  ウィンザー&ニュートンがガッシュを発売した当時、短期間ながら大きな影響力を持ったバウハウス派がデザインを席巻し、デザイナーたちはバウハウスの美学に沿って、美しいフォルムと日常の機能性を融合させようと努力していました。

 

建築もまた、1937年の新しいデザインアイデアとテクノロジーによって変貌を遂げ、ミース・ファン・デル・ローエのような先見性のある建築家が、鉛筆やインク、ガッシュを使って紙の上に建物を描いていました。 

 

この時代は、あらゆる分野のクリエイターにとって特に刺激的な時代であり、ウィンザー&ニュートンのガッシュは彼らのデザインを視覚化する役割を担っていました。

1973年|ドローイングインク D.A.D.A.銀賞を受賞

ドローイングインクの象徴的なパッケージは、著名なデザイナーのマイケル・ピーターズOBEが手がけました。 このシリーズのブラックのクモのデザインについて、ピーターズは次のように語っています。「インディアンインクのブラックのパッケージのために考案されたイラストは、他のパックの4倍の面積をカバーする必要がありました。広い面積をカバーできるクモは、当然の選択でした」。 現在では、この紳士的なクモは、世界中でよく知られたイメージになっています。 

2019年|カドミウムフリーの水彩絵具とデザイナーズ・ガッシュが新登場

ウィンザー&ニュートンは2019年、水性顔料の革新的な製品であるカドミウムフリー処方を導入し、本物のカドミウム塗料の色と性能に対して真の同等性を実現し、またもや世界初の快挙を成し遂げました。 カドミウムは重金属であり、世界的に統一された見解はありませんが、その安全性については懸念されています。

 

ウィンザー&ニュートンにおいて安全性は最重要です。そこで、カドミウムカラーを愛しながらも、その影響を懸念しているアーティストのニーズに応えるために、化学者に全く新しいものを作るように依頼しました。 その結果、カドミウム配合と同じ強さ、鮮やかさ、耐光性を持つカドミウムフリー処方が誕生し、革新的で妥協のない代替手段を提供することができました。